映画(ほか)覚書

映画ほか見たものについての覚書

ヨーロッパ映画

メモ:『風立ちぬ』『ペギー・スーの結婚』「八つ墓村」『レイジング・ブル』「風雲児たち~蘭学革命篇~」『触手』『武士の家計簿』

『風立ちぬ』(2013/日本/宮崎駿) 可塑性。 生きとし生けるものの一部としての機械の機体、起きて見る夢と寝て見る夢、溶け合い繋がり合う線と線、イメージとイメージ、意味と意味との只中で、ただ生きる、生きているという、その単純なリアルの「美しさ…

『ドッグマン』(2018/イタリア、フランス/103分)マッテオ・ガローネ

暴力には暴力を、と宣うような判然たるアメリカ映画的な活劇の構図でもなく、しかしかと言って暴力と非暴力の狭間に煩悶する人間ドラマ的な心理劇の構図でもなく、ともあれ主役となるマルチェロは、その「肖像」を映画の画面に露呈し続ける。 映画を見ていて…

『勝手にしやがれ』(1959/フランス/90分)ジャン=リュック・ゴダール

映画を見た者に「映画を見た」と信じさせるのに、もっとも端的で有効な方法は何かと言えば、「物語をわからせる」ことではないか。「物語をわからせる」とは、そこで示されていることを言葉に翻訳して自分で語ることが出来るようにする、と言うことで、だか…